先輩たちに圧倒されて

前田弘貴は大学入学式で山岳サークルに勧誘され、熱く山の魅力を語る先輩たちに圧倒されて入会を決めました。登山用のウェアやシューズなど何も持っていない状態でしたが、先輩たちの好意で全てを貸してもらうことができました。始めて先輩たちと一緒に登った山は初心者向けの比較的標高が低い山でしたが、頂上に到達したときの達成感と爽快感に魅了されてしまいました。山岳サークルの部室に入り浸るようになり、時間があれば登山を楽しんで学業そっちのけになってしまいました。少しずつ標高が高い山に挑戦するようになると、山小屋のある山にも行くようになりました。前田弘貴は山小屋の主人の朴訥な感じが大好きで、そこで軽食をとったり、登山者が撮影した写真を集めたアルバムを見せてもらいました。頻繁に通ってくる前田弘貴のことを山小屋の主人は気に入ってくれたようで、大学が休みの夏休みにアルバイトをしないかと誘ってくれました。ちょうど登山用のシューズが欲しくてアルバイトをしようかと考えていたところだったので、すぐに応じました。山小屋での仕事は想像以上にハードで、宿泊する人たちの布団を干して部屋を掃除しなければなりませんし、料理を出すのでその下ごしらえをしなければなりません。アルバイトの合間に山を散策しようという考えは甘かったことがすぐに判明しましたが、それでも山に関わっていることが楽しくて、有意義な時間を過ごすことができました。今でも暇があれば山小屋でお手伝いをすることがあります。

前田弘貴8.jpg

  • 最終更新:2017-01-23 17:48:47

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